◢◤やる気スイッチ②◢◤
②やる気スイッチの行方不明
「先生、僕のやる気スイッチ、どこにあるんですかね?」
山田くんが突然そう聞いてきた。どうやら、
彼自身も自分のやる気スイッチがどこにあるのか分からないらしい。
「やる気スイッチはね、みんな違う場所に隠されてるんだよ。
探すのは君自身だ。でもヒントをあげようか?」
「ヒント?」
「例えば、君が好きなことと勉強を結びつける方法を考えてみるんだ。」
私は山田くんが好きだと言っていたゲームを例に出した。
「ゲームだって、次のステージに進むためには経験値を貯めるだろう?
宿題や勉強も同じなんだ。毎日少しずつやることで、君の“経験値”が増えていく。
そして、テストや受験というボス戦で勝てるようになるんだよ。」
山田くんの目が少しだけ輝いた。
どうやら、彼のやる気スイッチは“ゲーム感覚”にあるらしい。
それから、山田くんの成績は急上昇したのは言うまでもない。