★☆The lessons taught by the balls I kept picking up☆★
My high school days began with tennis as the highlight of my youth.
At that time, a hardcourt tennis club was established at my high school for the first time.
Without a dedicated court, we borrowed land from the affiliated university and decided to build our own tennis court.
The daily practices were tough, but I became completely captivated by the sound of hitting the ball and the joy of rallying.
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高校時代、私の青春はテニスと共に始まった。
当時、私の高校に初めて硬式テニス部ができた。
まだ専用のコートもなく、付属大学の敷地を借りて、
自分たちでテニスコートを作ることにしたのだ。
雑草を引っこ抜き、土をならし、何とか1面のコートを完成させた。
完成度は決して高くはなかったが、自分たちの手で作り上げたコートには特別な思い入れがあった。
そんなコートで、夕方陽が沈むまで練習に明け暮れた。
日々の練習は厳しかったが、ボールを打つ音やラリーを続ける楽しさにすっかり夢中になった。
そんな私たちの中に、一人のスターがいた。Mさんだ。
彼女はかつて中学から軟式テニスで鳴らした経験者で、フォームは美しく、狙ったところにボールをビシッと打ち込む。
コーチに頼まれて後輩を指導する姿は、まるでプロ選手のようだった。
「Mさんがいれば百人力」と言われるほどの存在だった。
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★地獄の夏合宿★
そんなMさんを中心に迎えた高3の夏合宿。これがまた地獄だった。
炎天下の中、水を飲むことすら許されない。
今なら確実に問題になるが、当時はそれが「根性」と呼ばれていた。
私は喉の渇きに耐えきれず、ボール拾いに行くフリをして小川の水を飲みに行った。
「生き返る~!」と水を飲み干したその瞬間、ふと目の前に視線を感じた。
そこにいたのは、大きな雨蛙。しかも、小川の中で悠々と泳いでいる。
「ぎゃあああああ!」
叫び声を飲み込んだ私は、その場でゲロゲロ~、いや、蛙と同じ音を発しながら吐き出した。
★運命の打ち上げ試合★
合宿最終日、部員たちで打ち上げ試合が開催された。部員数は数十名ほど。
1位から3位には商品が用意されているということで、みんなやる気満々だった。
「優勝はMさんで決まりだよね!」
誰もがそう言い合い、私もその一人だった。だが、私は密かに心に誓った。
「エラーをしないようにしよう。ボールを確実に拾って相手コートに返そう」と。
試合が始まり、私は黄色いボールをひたすら相手コートに返すことだけに集中した。
すると、なんと勝ち進んでしまったのだ。まさかの決勝戦進出。
そして、決勝の相手は、そう、Mさんだった。
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★拾って拾って拾いまくれ!★
決勝戦が始まった。Mさんのボールは速い。いや、速いなんてもんじゃない。
時にはカットされ、前に走らされ、左右に振られ、息も絶え絶え。
それでも私は拾った。拾って拾って拾いまくった。汗が滴り落ち、足はガクガクだったが、
なぜか負けたくないという気持ちだけが私を支えていた。
試合はもつれにもつれ、ついに勝負が決まった。優勝したのは、なんと私だった。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
部員たちの驚きの声が響く中、私はただ呆然としていた。
Mさんに勝つなんて、そんなこと誰も予想していなかったのだ。
★人生の教訓★
あの時、私は悟った。人生もテニスと同じだと。
何ごとも諦めず、小さな努力を積み重ねれば、
最後には思いもよらない結果が待っていることがある。
あの黄色いボールを拾い続けたあの日のように。
そして、私は今でも思う。あの雨蛙との出会いが、私に何かを教えてくれたのかも知れない。
いや、違うか。あれはただのトラウマか~( ´∀` )
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